比較について 予備校の授業4

比較とは、基本的には相対評価のことです。

 
 たとえば、広い公園を見つけ、それを友達に
 伝えようとするとき
 
 「広い公園を見つけたよ」
 
 というだけでは、十分に伝わりきれていないでしょう。
 相手にすれば、
 
 「広いったって、どのくらい?」
 
 という疑問が頭の中に広がるでしょう。
 
 そこで、なにかお互いが知っている共通情報を
 基準に説明しなおします。
 
 「校庭の3倍の広さの公園をみつけたよ。」
 
 これなら、相手も具体的なイメージを摑みやすいでしょう。
 
 比較とは、その対象に対する評価に留まらず、他の物を
 物差しにして説明する方法なのです。
 
 では、次にその作り方について
 
 He is taller than she.
 
 このときの THAN の品詞は判りますか?
 答えは接続詞です。
 
 ところで、
 接続詞とは、節を結び付ける役目を担います。
 
 例) If it is fine tomorrow, we will go out.
 
 ここでは、it is fine tomorrow と we will go out
 の二つの文を IFが繋げています。
 すなわち、接続詞がひとつあるということは
 動詞が二つあるということです。
 
 さて先ほどの比較の文に戻りましょう。
 THANが接続詞なら動詞が二つあるはずです。
 しかし、ISの一つしかない。
 つまり、比較の難しいのは、接続詞を基本とした
 応用系だからです。
 
 考え方
 He is tall.
 これだけでは、どの程度背が高いか判りませんね。
 (幼稚園で比べているのか、レスラーの入門希望者なのかに
  よって大きく変わるでしょう)
 
 そこで、両者の知り合いの女の子を基準にします。
 
  He is tall.She is tall.
 このときSHEで始まる文が従属節ですから、従属接続詞は従属節である
 SHEの前に置きます。
 
 He is taller than she is tall.
 
 一般の接続詞ならこれでおしまいです。
 しかし、比較はここにもうひと手間加えます。
 
 比較基準(何を比べているのか、重さか速さかなど)
 比較対象(何と何を比べているのか)
 比較結果(対象=2、原級あるいは比較級、対象=3以上、最上級)
 
 このとき、従属節の中にある比較基準は省略しなければいけません。
 物差しが二つも三つもあったらうっとうしいからです(絶対省略事項)
 
 逆に、比較対象は必ず書きます(絶対記載事項)。
 
 その他は、書き手の判断に委ねられます(任意記載事項)。
 
 比較基準:TALL
 比較対象:HE SHE
 比較結果:HE⋝SHE
 
 He is taller than she (is).
 
 となります。

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コメント: 1
  • #1

    Noel (月曜日, 23 7月 2012 17:15)

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